更新日:2024.08.02
初稿:2021.08.25
世界最大の旅行コミュニティサイトである「トリップアドバイザー(Tripadvisor)」は、利用者の口コミ評価を確認できるほか、宿泊や航空券の予約もできるため、世界中で高い人気を得ているWEBサイトです。
観光事業者や飲食店にとっては、トリップアドバイザーに登録するだけでもメリットがありますが、Viator(バイアター)も同時に登録することで、一層の情報拡散や販路拡大が可能となります。
本記事では、トリップアドバイザーとViatorのそれぞれの違いや特徴、登録手順などを解説します。
トリップアドバイザーは、以下のような特徴を有する情報の拡散と集客効果を期待できるWEBサイトです。
トリップアドバイザーは、世界最大級の旅行に関する総合サイトで、約800万件の宿泊施設やレストラン、ツアー、航空会社に関する8億8,400万件以上の口コミや評価を確認でき、宿泊・航空料金の比較や、ツアーやチケットの予約もできるプラットフォームとなっています。現在49の国と地域、28言語でサービスを展開しており、サービスエリアはますます拡大しています。
トリップアドバイザーは、世界各国で広く利用されているため、訪日外国人観光客へのアプローチや集客に最適なサイトです。事業者は無料から利用でき、広告よりも信頼度の高い口コミ評価が拡散されるため、事業者にとっては費用対効果の高いメディアと言えます。
Viator(https://www.viator.com/)は、2014年にトリップアドバイザーが買収した世界最大級の「ツアー&アクティビティのオンライン予約サイト(OTA)」です。国内外の旅行者が、世界各国の魅力的な体験ツアーやイベントなどの各種チケットをオンラインで購入出来ます。
当初はトリップアドバイザーエクスペリエンスとしてブランドの統一が予定されていましたが、現状ではViatorブランドはそのまま存続し、逆にトリップアドバイザーエクスペリエンスの記述が少なくなっています。
サプライヤー(事業者)の視点としては、このViatorに登録することで、Viatorとそれ以外の3,500ものパートナーネットワークへの一括配信と販売ができるようになり、多くの送客が期待できます。例えば、観光農園がViatorに登録すると、トリップアドバイザーも含めた全世界のネットワークを利用して、フルーツ狩り体験や宿泊農業体験などの予約販売ができることになります。また観光協会や地域が主催する祭りやイベントのチケットの販売や、レストランのスペシャルメニューの予約などにも利用でき、「体験」を求める多くの旅行者に一度で効率よくアプローチができます。
なお、トリップアドバイザーのWEBサイト内でツアーやチケットの販売をするには、このViatorの登録が必要となります。
サイト | 内容 |
---|---|
Tripadvisor | 世界最大級の旅行に関する総合的なWEBサイト |
Viator | ツアーや体験・アクティビティに特化した世界最大級のWEBサイト。2014年にTripadvisorにより買収 |
Viator Tripadvisor Experiences | Tripadvisorの「観光」カテゴリー以下のコンテンツ。TripadvisorとViatorを含めた3,500ものパートナーにツアー・体験アクティビティを一括して販売と管理ができるサプライヤー向けのプラットフォーム。(「Viator」に移行) |
事業者がトリップアドバイザー、Viatorに登録すると、以下のメリットがあります。
トリップアドバイザーは全世界で月間平均5億人以上のアクセスがあるとされており、膨大なユーザーに対し自社の商品・サービスを告知できることになります。実際に利用されると、利用者が口コミで拡散するため、信頼できる評価として拡がっていきます。また、トリップアドバイザーの口コミは他のメディアでも多く取り上げられており、旅行関心層以外へのアプローチが可能です。
好評価を得るための努力や工夫は必要なものの、ユーザーニーズを満たすために自社商品・サービスが改善され、従業員の意識改革にもつながります。
トリップアドバイザー、Viatorともに、利用者と直接コミュニケーションできるので、ユーザーの生の声を確認できます。また、アクセス分析や口コミ評価分析などの機能を利用して、発信している情報やサービス内容の改善点なども発見できます。このほか、トリップアドバイザーステッカーなどのプロモーションツールも利用でき、これらの活用で、効果的な集客が可能です。
ここからは、トリップアドバイザー、Viatorのそれぞれの登録方法を説明します。トリップアドバイザーに登録をしておくと、Viatorの登録は基本情報を省いて簡単に作成できます。
アカウントがない場合は、トリップアドバイザーの「ログイン」からアカウントを作成します。GoogleやFacebook、メールアドレスを利用して、無料でアカウントを作成できます。
利用者によってすでに登録されている可能性もあるので、事前に確認をします。オーナーページ(https://www.tripadvisor.jp/Owners)にアクセスして、施設名を検索画面に入力し、該当施設の有無を確認します。
該当施設として見つかった場合は、以下のオーナー手続きを行います。
①本人認証
代表者の登録には、本人認証が必要です。電話、クレジットカード、メールのいずれかにて行われます。
②登録完了
フォームに電話番号、メールアドレス、役職、言語を入力し、本人認証が確認されると登録完了です。
トリップアドバイザーで検索しても自社がヒットしない場合は、施設の情報やジャンルを入植して、施設掲載を行います。
① 一般情報の入力
施設のタイプ(宿泊施設、観光スポット、飲食店、貸別荘)、入力者の申請する施設における役割、開業日を入力する。
②施設の所在地
施設の正式名称(あれば英語名も)、国、市区町村、住所、建物や区画の名称、郵便番号、公式サイト、電話、メール、施設の説明などを入力する。
③施設の詳細を入力
(飲食店の場合)
施設のカテゴリー、料理のタイプ(日本食、イタリアン、ヘルシーなど)、営業時間。食事の平均価格帯(最安値・最高価格・使用通貨)、提供する食事(朝食、ランチ、深夜営業、ブランチ、ドリンク、ディナーなど)、レストランの特徴を入力。
④プロフィール情報を確認
表示名、ユーザー名を確認して「完了」。掲載内容を確認して「次へ」を押すと、掲載完了です。
①ログイン
Viatorのトップページ(https://supplier.viator.com/sign-up-info)の、「さっそく始める」からアカウントを作成します。トリップアドバイザーのアカウントを持っている場合は、「トリップアドバイザーのアカウントをお持ちの場合」からログインします。その後、提供するサービスに合わせて、以下の質問の回答を入力していきます。
②プロフィール
ビジネスの形態やトリップアドバイザーでの掲載の有無などを入力。
③ 体験のタイプ
ツアー、アクティビティ、送迎サービスなどから選択。サービスを提供する場所も記載。
④ 専門分野
専門業種、専門知識の習得方法、対応言語などを入力。
⑤ プロフィール写真
プロフィール用の写真をアップロード。
⑥ アカウント認証
生年月日や携帯電話番号、住所を記入する。
⑦サプライヤー規約に同意
ここからは、実際に提供するプロダクトの詳細を入力します。トリップアドバイザーのアカウントをすでに持っている場合は、ここからの登録です。
① 基本事項
使用言語言語及びタイトル、提供するプロダクトの分類、テーマ、写真(6枚以上)を入力。
② プロダクトコンテンツ
ツアー の詳細、使用言語、含まれるもの/含まれないもの、プロダクトのアピールポイント、参加者向けの情報、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する情報などを入力。
③ スケジュールと価格
具体的な価格設定やスケジュールを入力。
④ 予約&チケット
キャンセルポリシー、利用者が入力する情報、チケット作成ツール、チケットの引き換え、プレビューなどを入力。
すべて登録後にコンテンツの審査が開始され、問題の指摘がなければ数日で公開されます。
以上のように事業者であれば、既存のコンテンツと情報だけで簡単に登録ができます。体験・アクティビティ事業者であれば、集客には欠かせないツールですので登録をおすすめします。
Bókunとは、トリップアドバイザーグループが運営する「予約在庫の管理システム」です。Viatorの活用にあたり、Viatorの管理画面では在庫の登録が出来ません。基本的には、即時予約またはリクエスト予約の2択となり、定員や枠(つまり在庫)が限られているツアー&アクティビティ分野においては、特にこのBókunの活用が重要となります。
またGetYourGuideやKLOOKなどの様々なオンライン予約サイト(OTA)で販売するにあたり、複数のサイトにおける予約在庫の管理がオペレーションとして業務負荷となる中で、Bókunを活用することで一元管理が出来るようになり、業務効率化・生産性向上を実現します。
以上のように体験・アクティビティ事業者であれば、オペレーションの効率化には欠かせないツールです。
JTB BÓKUNは、トリップアドバイザーグループが運営するシステム「Bókun」を、株式会社JTBが日本マーケットに合わせて営業展開しています。日本語でのサポートではもちろん、各事業者様の課題に合わせて解決のご提案をいたします。ぜひお気軽にご相談くださいませ。
フォームに必要事項を入れると資料をダウンロードできます。
体験事業者向け
OTAを活用した訪日インバウンド集客ガイド
訪日インバウンド集客に有効なOTAの活用方法や、JTB BÓKUNの特徴、事例をご紹介しています。