・「Instagramで集客を始めたいがどうすれば良いかわからない」
・「すでにInstagramで集客しているが思うように効果が出ない」
など、Instagramを活用した集客方法にお悩みの方も多いでしょう。
Instagramで集客を成功させるには、Instagramの機能や集客施策実施のコツを理解した上で、発信し続けることが大切です。
では、具体的にどのような方法でInstagramを運用すれば、集客できるのでしょうか。また、観光事業者が訪日インバウンド集客を目的にInstagramを活用する場合、どのようなポイントを意識すれば良いのでしょうか。
本記事では、観光事業者向け予約管理システムの「JTB BÓKUN」を提供している弊社の知見から、集客を目的にInstagramを活用する際のコツについて詳しく解説します。
また、実際にInstagramで集客を行った成功事例や、訪日インバウンド集客を目的にInstagramを活用する際のポイントも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
Instagramを活用した集客とは、Instagramの投稿を通じて自社商品やサービスの情報発信を行い、集客につなげる施策のことです。Instagramには一般ユーザー向けのアカウントとは別に、ビジネスユーザー向けのサービスInstagram for Businessがあります。
Instagram for Businessとは、企業のビジネス利用に特化したInstagramのサービスです。Instagramのアカウントには個人のアカウントのほかに、「ビジネスアカウント」があり、これを運用することで「ビジネスプロフィールの公開」「投稿やフォロワーの分析」「広告の掲載・宣伝」といったビジネスに役立つ機能を無料で利用可能となります。
サービスや商品の認知拡大などに効果が期待され、2500万社以上(2017年12月時点*1) の国内企業がWebマーケティングに活用しています。
Instagramユーザーは利用者が急増し、日本では人口の1/4にあたる3300万人(2019年3月時点*2)もの人が利用しています。 特にコロナ禍においては、おうち時間が増えSNS利用がますます盛んになっていることから、企業にとっては顧客を掴むチャンスということで注目されています。
Instagramで集客を行う最大のメリットは、特に審査や条件もなく誰でも無料で使えることです。低コストで運用が可能な上、ビジネスで役立つ様々なツールも無料で利用できます。
また、文字中心のTwitterやFacebook、LINEなどとは異なり、視覚的な訴求力が高い写真や動画で、分かりやすく魅力を伝えられるのも特徴です。
さらに「ストーリーズ」という動画を利用すれば、音や動きとともに観光地のリアルな体験も伝えられ、観光地のアピールを効果的に行えます。
Instagramは10代〜20代といった若年層が利用している割合が高いSNSです。彼らはこれからの消費を担う世代でもあります。積極的にSNSで投稿する傾向があるため、多くの観光客を呼び込める可能性が高く、広告宣伝の費用対効果が高い世代ともいえるでしょう。
Instagramのアカウントを運用する際に、考慮すべき点としては「運用する人的リソース」と「炎上リスク」の2つが挙げられます。
写真の準備やコメントへの返信など、効果的に運用していくためには時間や手間も必要です。また、TwitterやFacebookと同様、ネガティブな投稿や批判など誤った使い方をすれば炎上することもあります。
初めは手探り状態かもしれませんが、日々の投稿から「いいね」や「コメント」の数をチェックしていけば、反応の良し悪しも掴めるでしょう。正しい使い方を従業員と共有しながら、継続して運用していくことが大切です。
Instagram for Businessの始め方はとても簡単で、次の3ステップでスタートできます。
1. PCまたはスマホアプリから、Instagramの新規アカウントの登録をする
2. アカウントを作成したら、設定画面からアカウントを「ビジネス」に切り替える
3. ビジネス情報やプロフィールなど各項目の設定を行う
まだアカウントをお持ちでない場合は登録をして、お店やサービスの紹介をスタートさせましょう。
Instagramで集客を成功させるコツは、以下の7項目です。
・ まず戦略を立てる
・ 一貫した投稿を続ける
・ 関連するハッシュタグをつける
・ 地域タグを活用する
・ フォロワーとの交流を行う
・ CV(コンバージョン)につながる導線を意識して投稿する
・ Instagram Board Frameや撮影ポイントを意図的に作る
それぞれ具体的にどのようなことを意識すれば良いのか、成功につながるInstagram活用の重要ポイントについて解説します。
Instagramをビジネスで使う際、ただ闇雲に投稿を行っても効果は出ません。最大限に生かすためには、戦略を立てる必要があります。
まず、Instagramを使う目的をはっきりさせ、ターゲットを決めます。
そして「アカウントの見た目はどんな雰囲気が好まれるか」「役に立つ情報か」「行ってみたい・食べてみたい、など好奇心をそそるか」などを意識して、ターゲットに刺さる「世界観」を決めていきます。
特に重要なのは、使用する素材の雰囲気に統一感を持たせることです。自社の雰囲気や強みと合わせて設定しましょう。
フォロワーを増やすためには、適当な内容や無関係な投稿は避け、コンセプトに沿った内容を一貫して、定期的に投稿することが重要です。
フォロワー数の多い会社は2〜3日に1回、投稿しています。認知度だけでなく従業員のモチベーションアップにもつながります。
またフォロワー数が多い企業のアカウントは、コンセプトがはっきりしていて、ファンの心を掴む独特な世界観を感じられるのも特徴です。
音羽山 清水寺(@feel_kiyomizudera) 清水寺の四季や仏像、僧侶の修行風景など、美しさや荘厳さを感じられる写真が世界中からのファンを増やしています。
ユーザーはハッシュタグを使ってInstagramの投稿を瞬時に検索できたり、趣味・関心の似たユーザー同士で話題を共有したりできます。
タグは30個までつけられるため、フォロワー数が多いアカウントは10個以上つけている傾向があります。
検索で有効的にするために、投稿件数の多いハッシュタグと、投稿件数の少ないハッシュタグ(会社に関連したものや投稿内容がわかるものなど)を組み合わせましょう。
例として、先に挙げた清水寺では、「#2021#清水寺#京都#護摩供…」のように約30のハッシュタグをつけています。
Instagramユーザーが旅行先やカフェなど検索する際によく参考にするのが、エリアに特化した投稿です。「#地域名+温泉」のように会社のある地域と一緒に関連する言葉をつけて投稿するとその地域でのアクティビティを検索する人の目に留まります。
InstagramではDMなどを使って企業と消費者がコミュニケーションを取ることができます。またユーザーとの距離を近づけるために、投稿してくれたら「いいね」をつける、ストーリーズで質問を募集する、キャンペーンを実施するといったことも可能です。
Instagram集客を行う際、CV(コンバージョン)につながる導線を意識して投稿することが大切です。CV(コンバージョン)とは、成果や目標地点を意味する用語でマーケティングのゴール設計を意味します。
CVとして設定することが多いのは、資料請求や商品の購入、予約などです。Instagramで単純に投稿を続けているだけでは、このようなCVに誘導できず、集客につながりません。そのため、投稿にホームページやECサイト・予約ページへのリンクを挿入するなどして、CVへの導線を確保しておくことが重要です。
大きなInstagramの枠に顔をはめた写真の投稿をご覧になったことがありますか。パネルはお店や観光地に用意され、キャンペーンや記念撮影のために使われています。
日本の観光地にある「顔ハメ看板」のInstagram版と考えるとイメージしやすいかと思います。
Board Frameは、設置者が具体的な店舗名、サービス名、地名などのハッシュタグを明記しています。統一したハッシュタグでの投稿を促すことにより、露出が徐々に増える好循環が望めます。
※Instagram Board Frameの例
https://www.instagram.com/explore/tags/instagramboard/
ここからは、Instagramのアカウントを運用して、集客に成功している事例を2選紹介します。
高知県では2019年7月以降定期的にTwitterでキャンペーンを始め、Instagramでも投稿へのコメント、写真の投稿で参加できるキャンペーンを開催しました。Instagramのフォロワーは増加し、2.7万人となっています。(2021年9月時点)
また、フォロワーの約3分の1が高知県を訪れ、さらにそのうち約80%はキャンペーンがきっかけでした。SNSキャンペーンはアカウントフォローの大きな動機につながっています。
大きな投資を必要とせずに国内外の観光客を集客できるInstagramの利用をぜひ検討してみてください。
参照:高知観光公式アカウント|X(Twitter) (参照2021-09-16)
参照:株式会社コムニコ. “フォロワーの3割が観光へ訪れた!推定経済効果6.5億円*高知県観光のSNS運用成果2020-05-19 (参照2021-09-16)
タイのパタヤにある「Good Old Sea, Beach Cafe」は、西海岸風のカフェです。カフェの外ではスケードボードやマリンスポーツなどのアクティビティが楽しめます。コロナ禍でも多くのローカル(タイ人)の観光客で満席になるほど賑わっています。
意図的に撮影スポットを設置し、店名も自然に併記することで「スケードボード」「パタヤ」「店名」などのハッシュタグで多くの写真が撮影されている事例です。
https://www.instagram.com/explore/tags/goodoldsea/
観光事業者がInstagramを利用して、訪日インバウンド集客を成功させるには、以下3つのポイントを意識することが大切です。
・インスタグラムを使ったキャンペーンを実施する
・「インスタ映え」スポットを作る
・海外OTAとInstagramの集客を併用する
それぞれ、具体的に意識しておきたいことや、集客成功につなげる施策実施のコツについて詳しく解説します。
Instagramキャンペーンは、顧客を増やす手段として様々な企業や自治体などが行っています。あらかじめ用意されたハッシュタグをつけて画像を投稿する「ハッシュタグキャンペーン」や、「フォロー」と「いいね!」を参加条件にするキャンペーンなどがあり、当選者にプレゼントなどが贈られるものです。
コロナ禍で外出が制限されている中でも、旅行・観光情報は注目されています。Instagramのキャンペーンは、直接観光地に足を延ばせないような状況下であっても、ファンを獲得できる点がメリットです。
JTBが行った調査*3 では、「コロナ禍で考え方に変化があった」人のうち、「国内旅行したいという意識が高まった」と回答した人は全体の第2位(26.7%)でした。
また、株式会社パスチャーの調査*4では、2021年5月のフォロワー数の成長率の高いアカウントの共通点は、国内旅行に関する情報を発信しているアカウントが多い傾向がありました。
Board Frame以外にも、店舗内のディスプレイやツアー内での絶景ポイントを意図的に作ることで同じような効果が期待できます。その際は必ず投稿時に利用して欲しいハッシュタグも記載しておきましょう。
特に海外からの観光客には、このような演出された撮影スポットは大変人気があります。いわゆる「インスタ映え」スポットの設置は、訪日インバウンド集客には必須の施策です。忘れがちですが、日本語だけでなく、アルファベットのハッシュタグも併記するように注意してください。
インスタ映えスポットを意図的に作る場合、発泡スチロールやプラスチックで作るケースが多く、業者が作ったものから手作り感あるものまで様々なものが活用されています。
訪日インバウンド集客を目的として、観光事業者がInstagramで集客を行う場合、Instagramだけでなく海外OTAも併用する方法がおすすめです。Instagramでの発信だけでは、直接予約につながらないため、予約するための導線を確保しておきましょう。
インバウンド旅行者が多く利用している海外OTAを活用すれば、Instagramを見たインバウンド旅行者だけでなく、海外OTAで旅行先を探している顧客にもアプローチできます。海外OTAとは、インターネット上で予約が完結できる旅行代理店のことです。
国内OTAでは、じゃらんや楽天トラベルなどが知られていますが、海外OTAにはViatorやGetYourGuide、Klookなどがあります。複数の海外OTAを利用することで、インバウンド旅行者獲得の間口を広げておくのも、集客成功につなげるポイントです。
関連記事:OTAとは?訪日外国人観光客の集客に欠かせない海外OTAの種類とメリット
出典
*1 日本経済新聞. “インスタグラム、プラットフォーム上のビジネスが2500万社を超えたことを発表”. 2017-12-01.
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP464894_R01C17A2000000/, (参照2021-09-16)
*2 Facebook. “Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破”. 2019-06-07. https://about.fb.com/ja/news/2019/06/japan_maaupdate-2/, (参照2021-09-16)
*3 株式会社 JTB. “コロナ禍の生活におけるインターネットやSNSからの“情報”に対する意識と旅行”. 2021-04-09. https://press.jtbcorp.jp/jp/2021/04/sns.html, (参照2021-09-16)
*4 株式会社パスチャー. “旅行業界アカウントの平均フォロワー数は5.3万人、成長率は103.4%。6月度Instagram最新動向調査レポートを公開”. PR Times. 2021-06-08. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000153.000026329.html, (参照2021-09-16)
Instagramを活用した集客は、写真や画像による発信に長けており、視覚情報から訴求して集客につなげられる点が特徴です。しかし、観光事業者がInstagramで集客を行う場合、予約窓口への導線を確保しておく必要があります。
インバウンド旅行者の多くは海外OTAを利用してプランの予約を行っているため、Instagramの投稿に海外OTAの予約窓口へリンクを貼り、導線を確保することが大切です。
しかし、海外OTAを複数利用していたり、自社サイトからの予約も受け付けていたりする場合、予約管理が負担になる懸念があります。
そこでおすすめなのが、海外OTAや自社サイトからの予約を一元管理できる「JTB BÓKUN」の導入です。JTB BÓKUNは、グローバル市場に対応した観光協会・DMO・体験事業者向けの予約・在庫管理システムで、複数媒体の在庫量をリアルタイムに調整できます。
主な機能:
・ 自社ホームページでの体験商品の販売
・ ユーザー同士での体験商品の相互販売
・ 海外OTA(Viator、KLOOK、GetYourGuideなど)との接続
・ 体験商品の予約・在庫の一元管理(チャネルマネージャー)
・ 販売データおよび顧客データの分析
JTB BÓKUNについて、詳しくは以下の資料を参照ください。
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